自動化装置の図面設計は“現場目線”がカギ
自動化装置の設計では、CADで形状を描くだけでは十分とは言えません。実際に製造・組立・調整を行う現場の声を設計に反映することで、トラブルの未然防止、納期短縮、コスト削減につながります。

加工性を意識した図面設計|無理な公差・複雑な形状を避ける
加工現場では、図面に記載された公差や形状がそのまま加工コストに影響します。精度要求が過剰であったり、特殊な加工が必要な形状は、納期遅延や不良の原因となります。設計段階で加工方法を想定し、標準的な寸法や形状を優先することが重要です。
組立性を高める工夫|部品の向き・アクセス性を考慮
組立工程では、工具が入らない、部品の向きが分かりにくいといった問題が発生しやすいです。図面に組立順序や注意点を明記することで、作業効率を大幅に向上させることができます。
保守・点検を見据えた設計|“使いやすさ”も図面に反映
自動化装置は納品後も長期間使用されるため、保守性を考慮した設計が求められます。点検口の配置や部品交換のしやすさなど、メンテナンス性を設計段階で確保することが、長期的な信頼性につながります。
OEM製造現場からのフィードバックを活かす|設計と現場の連携が品質を左右する
製造現場からの「加工しにくい」「組立に時間がかかる」といった声を設計に反映することで、品質と生産性の向上が期待できます。定期的なレビュー会議や現場立会いを通じて、設計品質を継続的に改善することが可能です。

図面設計は“現場との対話”から始まる
図面は設計者の意図を伝えるだけでなく、製造・組立・保守のすべてをつなぐ「共通言語」です。お客様に高品質な装置を提供するためには、現場との対話を通じて、実用性の高い図面設計を目指すことが重要であります。