図面とは|機械設計基礎知識【初心者向けガイド】

ニュース 5月 4, 2025

機械設計や製造の現場では、「図面を読める力」が不可欠です。また、正確な図面を作成するには、JIS規格(日本工業規格)の理解が重要です。

本記事では、図面とは何か?その読み方や基本構成、JIS規格の基礎知識について、初心者向けにわかりやすく解説します。

図面とは|機械設計基礎知識【初心者向けガイド】
この図は立体物の各方向からの正投影図を示しています。

図面とは?なぜ図面の読み方が重要なのか

図面とは、製品の形状・寸法・材料・加工方法などを図と数字で表した設計図です。製造現場では図面をもとに部品を作り、組み立てが行われます。図面を正確に読めることは、高品質な製品を作るために欠かせません。

図面の基本構成と要素

図面には、以下のような重要な要素が含まれています:

  • 投影図(正面図・上面図・側面図)

  • 寸法(長さ、穴の位置、ねじサイズなど)

  • 公差(加工許容差)

  • 材料(例:S45C、A5052など)

  • 表面粗さ(例:Ra値)

  • 特記事項(熱処理、塗装など)

初心者でも、基本的なルールを学べば、理解できるようになります。

図面の基本構成と要素
図面の基本構成と要素

図面で使われる線種とその意味【JIS準拠】

図面では、線の種類(線種)によって示す意味が異なります。

線種 意味
太い実線 見える外形
細い実線 寸法線・引出線
破線 見えない部分(内部構造)
一点鎖線 中心線・対称の位置
これらの線種はすべて、JIS規格に準拠しています。
図面で使われる線種とその意味
図面で使われる線種とその意味

JIS規格とは?図面作成における基本ルール

JIS(Japanese Industrial Standards)は、日本国内で製品設計・製造に使われる標準規格です。

図面に関連する主なJIS規格には以下があります:

  • 寸法記載方法(JIS Z 8317)

  • 線種と意味(JIS B 0001)

  • 公差の表示方法(JIS B 0401、B 0405)

  • 表面粗さの記号(JIS B 0031)

JISを学ぶことで、正確でわかりやすい図面作成が可能になります。

初心者のための図面学習ステップ

図面を学び始める初心者には、以下のようなステップがおすすめです:

1. 線種の意味を覚える。

2. 三面図(正面・側面・上面)の読み方を学ぶ。

3. 寸法と公差の読み方を理解する。

4. JIS規格の基本を学ぶ。

5. 実際の図面で練習する。

実践課題でスキルアップ

以下のような簡単な課題から始めましょう!

  • 穴あきキューブ図面から寸法を読み取る。

  • 線種を見て、どの形状が見えているか判断する。

  • 「Ra3.2」の意味を調べてみる。

これを繰り返すことで、「図面が読める!」という実感を得られます。

まとめ|図面とJIS規格を基礎から学ぼう

図面とJIS規格は、製造業における共通言語です。最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を着実に学べば、誰でも理解できるようになります。

ぜひ、「線種」「寸法の読み方」「JIS規格」の3つを中心に学びを進めましょう。

IDEAグループについて

弊社はベトナムにある機械設計請負・精密機械加工・自動化機械設備製作・ロボット/無人搬送車(AGV)研究開発・貿易の4つ事業をしている会社です。ベトナム国内の子会社は2社、日本と米国に各1社子会社を展開しています。

「迅速な対応・安価で高品質」をモットーにしています。従業員は250名で合弁企業含め420名、15年以上にわたりお客様に満足して頂く為に、品質、サービスを常に改善していく努力をする事でお客様からの高い評価を頂いております。今後は更なる展望として「お客様により貢献できる機械設計・加工・製造会社となり、また、ベトナムの産業の発展に貢献する」ことを目指していきます。

納入実績:https://ideagroupvn.com/nonyu-jisseki/sekkei/

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