「優れた機械設計者=知識と経験」
これは業界でよく言われることですが、現場に立ってみると、もうひとつ欠かせない要素があることに気づきます。
それが コミュニケーション力(会話術) です。
本記事では、現場経験から導き出した「設計者が磨くべき3つの会話術」と、さらに効果を高める5つのポイントをご紹介します。
設計者が身につけるべき3つの会話術
1. わかりやすく伝える力
お客様や他部署に専門用語だけで説明すると、誤解や情報不足が起こります。
仕様変更が難しい場合も、ただ「できません」ではなく、理由と代替案を提示することで納得感を得られます。
✅ 実践ポイント:
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相手の立場に合わせて言葉を選ぶ
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技術的背景とメリットを同時に伝える
2. 説得する力
機械設計は営業、調達、生産、品質など多くの部署と連携します。
納期や品質のために必要な対応を引き出すには、感覚ではなくデータや影響度を示すことが重要です。
✅ 実践ポイント:
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数値や事例を使って必要性を説明
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プロジェクト全体への影響を具体的に示す
3. 巻き込む力
短納期・複雑案件では、社内リソースだけでは限界があります。
協力会社や外注設計パートナーと信頼関係を築き、必要なときに力を貸してもらえる関係性を作っておくことが成功の鍵です。
✅ 実践ポイント:
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日頃から感謝と情報共有を怠らない
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双方の利益になる協力体制を整える
会話術を強化する5つの追加ポイント
4. アクティブリスニング(積極的傾聴)
相手が話し終える前に判断せず、質問を交えながら本当の意図を引き出します。
例:「なぜその機能が必要なのか?」を深掘りする。
5. 質問力の向上
「はい/いいえ」で終わる質問より、「どうすれば…?」といった問いかけで相手の思考を引き出す。
6. 期待値マネジメント
プロジェクト開始時に納期・範囲・制約を明確化し、後からの要件追加を最小限に抑える。
7. 建設的フィードバック
批判ではなく改善案をセットで提示。
例:「この部分は加工が難しい」→「こう変更すれば加工しやすくなります」。
8. ビジュアルコミュニケーション
3Dモデルやスケッチを活用し、専門外の相手にも直感的に理解してもらう。
まとめ
機械設計は「モノ」を作るだけでなく、「人との関係」も設計する仕事です。
知識・経験に加え、3つの会話術と5つの補助スキルを身につけることで、設計品質とプロジェクト成功率は大きく向上します。
IDEA Groupでは、こうした会話術と設計力を組み合わせ、ベトナム拠点から日本のお客様へ高品質な機械設計を提供しています。
構想段階からの相談やプロジェクト推進のサポートをご希望の方は、ぜひお問い合わせください。
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